【堀口式vs井崎式】美味しいコーヒーのドリップ方法はどっち?(KONO編)

ドリップ実験の比較

「カフェ開業@キッチンカー」奮闘記 第10歩:

【堀口式vs井崎式】美味しいコーヒーのドリップ方法はどっち?(KONO編)

今回は、ドリップコーヒーを美味しく入れる方法を掘り下げていきたいと思います。

すこしマニアックな話になるかもしれませんが、ご興味ある方はお付き合いください。

昨今、コーヒー業界は、生産側、消費者側ともに目覚ましく進化してきています。

  • 生産者側では、スペシャルティーコーヒーの広がり、アナエロビックといった新たな精製方法の登場など
  • 消費者側では、多種多様のコーヒー器具の開発、独創的な入れ方の登場など

あまりにも多くの新しい情報があふれていて、結局何が正解なのか?本当に美味しいコーヒーはどんなコーヒーなのか?

よくわからなくなっている方も多いのではないでしょうか。

きっとそこには「コーヒー業界の闇」みたいなものもあるのでしょう。

なので、「本当に美味しいコーヒーとは、これだあ」っていう自分の中の答えを整理していきたいと思います。

今回は、コーヒーの入れ方でも、特に「ドリップコーヒー」に特化し、日本のコーヒー業界を引っ張るお二方。

  • 日本のスペシャルティーコーヒーの第一人者である堀口珈琲の「堀口俊英」氏
  • 2014年にバリスタチャンピオンシップの世界大会で優勝された「井崎英典」氏

このお二方がそれぞれ提唱されるドリップ方法を比較検証したいと思います。

今回の検証は全部で3部予定している中の第1部になります。

  • 第1部 KONOドリッパーで「堀口式ドリップ」VS「井崎式ドリップ」の比較検証
  • 第2部 ハリオドリッパーで「堀口式ドリップ」VS「井崎式ドリップ」の比較検証
  • 第3部 ORIGAMIドリッパーで「堀口式ドリップ」VS「井崎式ドリップ」の比較検証
目次

「コーヒードリップ」の2大巨頭である「堀口英俊」「井崎英典」の紹介

堀口俊英井崎英典
経歴1948年生まれ。1990年東京都世田谷区に「ビーンズショップ喫茶「珈琲工房HORIGUCHI」を開設。2002年には堀口研究所を開設し、コーヒーの栽培、精製と香味の研究のほか、セミナーの運営、開業支援などを行う。
【著書「おいしいMYコーヒーの愉しみ方」より参照】
1990年生まれ、福岡県出身。第15代ワールド・バリスタ・チャンピオン。高校中退後、父が経営するコーヒー店でバリスタになる。法政大学国際文化学部への入学を機に、㈱丸山珈琲に入社。2012年、史上最年少でジャパン・バリスタ・チャンピオンシップにて優勝し、2連覇を経て、2014年のワールド・バリスタ・チャンピオンでアジア人で初めて優勝する。
【著書「コーヒーを楽しむ教科書」より参照】
所属株式会社堀口珈琲 創業者であり代表取締役会長株式会社QAHWA代表取締役社
一言でいえば。。。日本のスペシャルティーコーヒーの第一人者第15代ワールド・バリスタ・チャンピオン
主な著書2008年「おいしいMyコーヒーの愉しみ方」
2009年「「極上の一杯」の淹れ方がわかる! おいしい珈琲のある生活」
2010年「珈琲の教科書」
2020年「THE STUDY OF COFFEE」
2019年「ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える世界一美味しいコーヒーの淹れ方」
2020年「理由がわかればもっとおいしい!コーヒーを楽しむ教科書」
現在堀口珈琲の経営は、後任に任し、コーヒーの研究活動に専念している。コンサルティングに力を注いだり、コーヒーのエバンジェリストとして啓蒙活動をしている。

堀口式ドリップ法と井崎式ドリップ法の解説

堀口式ドリップ法井崎式ドリップ法
目安容量粉15g 抽出120ml(抽出量)
粉25g 抽出240ml(抽出量)
粉35g 抽出360ml(抽出量)
お湯(注ぐ量):コーヒー豆=100:8
⇒粉15g 187.5ml(注ぐ量)
粉25g 312.5ml(注ぐ量)
粉35g 437.5ml(注ぐ量)
手順
  1. 粉を平らにする。
  2. 93℃±2℃のお湯を粉の中心に10ml程度注ぐ。
  3. さらに10ml注ぎ、20~30秒後に1滴落ちるまでそれを繰り返す。
  4. 最初の1滴以降は、お湯を多めにし、粉の中心から外側に円を描くように注ぐ。
  5. 1分30秒で約100ml程度抽出する。
  6. お湯を多めに注ぎ、残りの1分で140mlを抽出する。

【著書「THE STUDY OF COFFEE」より参照】

  1. フィルターをドリッパーにセットする。
  2. 器具を温める。(フィルタにもお湯をかける)
  3. 粉をセットする。
  4. 1湯目(お湯全体の20%)を注ぐ。
    ⇒時間計測スタート
  5. 蒸らす。
  6. 撹拌する。(ドリッパーを水平方向にくるくる回す。)
    ⇒1湯目から1分たつまで待つ。
  7. 2湯目(お湯全体の20%)を注ぐ。(粉全体に乗せる感じ)
    ⇒1湯目から1分30秒たつまで待つ。
  8. 3湯目(お湯全体の20%)を注ぐ。
    ⇒1湯目から2分たつまで待つ。
  9. 3湯目(お湯全体の40%)を注ぐ。
  10. 撹拌する。

【著書「理由がわかればもっとおいしい!コーヒーを楽しむ教科書」より参照】

特徴
  • 「蒸らし」の概念がない。
    お湯を粉に少量づつ注ぎ浸透させていくイメージ
  • お湯の量は、「抽出されたコーヒー」の量で管理
    ⇒落ちきるまで待たない!!
  • ドリッパーをくるくる回す「撹拌工程」
  • 一般的には、お湯はフィルターに直接当てないことが推奨されるが、井崎式では、当ててもOK。
  • お湯の量は、「注いだお湯」の量で管理
    ⇒落ちきるまで待つ!!
共通している重要ポイントお湯の量、粉の量、注ぐペース(時間)をスケールを使って計測すること!!

堀口式ドリップ法と井崎式ドリップ法比較検証方法

比較方法は、以下の通りそれぞれ抽出を行い、テイスティングする。

堀口式ドリップ法井崎式ドリップ法
コーヒー豆グアテマラ サンタカタリーナ農園(みるっこ7番)ガテマラのコーヒー豆
豆とお湯の量豆:20g 抽出量200g豆16g 注ぐ量200g
抽出時間約2分30秒約3分
抽出器具KONO式ドリッパーを使用

ドリップ実験の比較

堀口式ドリップ法と井崎式ドリップ法の比較検証結果

堀口式ドリップ法井崎式ドリップ法
香り(10点満点)
後味(10点満点)
酸味(10点満点)10
コク(10点満点)
バランス(10点満点)
味の印象クリアな酸と程よいコクがあり飲みやすい印象。酸が弱く感じた。その割に苦みも強い。
(出てほしい味がうまく出ていない)
⇒豆の挽き目をもう少し粗くするとよかったのかも

【まとめ】考察~「堀口式」と「井崎式」どちらがおすすめなの?

という事であくまでも、僕個人の見解ですが、

「KONO式」ドリッパーでは、「堀口式」の入れ方の方が圧倒的にクリアで飲みやすく感じました。

普段から堀口式の入れ方で入れていることもあり、慣れていることも要因の一つかもしれません。

そして、まだ検証前ですが、KONO式よりお湯の抜けが良いハリオ式ドリッパーの方が「井崎式」にはあっているのかもしれません。

次回のハリオ式での検証比較に期待しましょう!!

ここまでお読みいただきありがとうございました。

堀口俊英氏の直近の著書:コーヒーを科学的に研究・分析している本。本当に美味しいコーヒーを求めている方。コーヒーを極めたい方にはおすすめの方です。

井崎英典氏の著書:コーヒー初心者にもわかりやすく、イラストもふんだんに使いながら「コーヒー」について解説してくれています。美味しいコーヒーの入れ方も具体的でとても分かりやすいです。

 

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